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人が作った造形に満足出来なくなったのはいつからだろう。

プラモ大好き少年がお父さんになって、いつの間にか、あの頃の情熱でプラモデルや、マンガに入り込めなくなった。

集中力がなくなったのか、まとまった時間が取れなくなったのか。確かに映画は最近観なくなった。理由は後者。

ではプラモはどうかと言うと、設計図通りに組み立てる事に喜びを見出だせなくなった感じがする。

音楽も然り。次の音が読める様な楽曲はやはりつまらない。RushやDreamtheaterにリスペクトするのは其処にある。ラインを裏切られ、リズムを裏切られ、偶然の様な必然、計算で音が紡がれている。


漫画家がたまにキャラが勝手に動きだす的な発言をするが、それは何にでも当てはまると思う。

考え、計算し、常に一番良いものを創造していると、突然降ってわいたような方向性が頭をよぎる。今まで考えてきた事を大幅に変更しなければならなくなる、にも関わらず、そちらにシフトしてみたくなる。脳が飽きたのだと思うが、その暴走を受け入れるから人間は面白い。

書などはそれに近いと思う。

偶然の産物とよく聞くが、まず間違いなく膨大な時間をその事だけに費やしたからこそ、そんな暴走を生かす事が出来るのだろう。


造形でそんなジャム的な事が出来ないだろうか。

削り出しで精密な模型を作る。

部屋が汚れる。

家族の迷惑になる。

おそらく集中力がもたない。

ファイブスターのモーターヘッドには勝てない。

でも造りたい。何か、自分にしか出来ない物。

そんな事を毎日考えながら過ごしていた時にグルーに出会った。

長々と書いたが、何が言いたいかと言うと、流動するグルーなら、計算していなかったフォルムが生み出せるのではないか、必然を装った偶然を必然と思わせる事が出来るではないかと思い至ったのだ。

後はブログで書いていこうと思う。

この世に生を受けて43年、ようやく一生の遊びを手に入れた。おじいになってもなんかカッコいいって思えるフォルムを追い求めていたい。